末期癌とはどんな状態?
末期癌といわれる「ステージⅣ(4)」を大まかいうと、腫瘍が臓器の壁を超えて、まわりの主要な血管などに広がっているか、離れた他の臓器へ転移している。ということいになります。
複数の部位にガンが存在している以上、どこか一ヵ所の腫瘍だけを手術で切除しても、生存期間を延ばすことは難しいので、ステージⅣでは手術は行なわないことがほとんどでしょう。
その為一般的には化学療法(抗ガン剤治療)や放射線治療がなされます。
また薬がよく効いて一部の腫瘍が消失あるいは縮小すれば、その後で切除手術できる可能性もあります。
もしくは、抗ガン剤の効果が期待できないほど末期的な状態だったり、高齢などで体力が十分でなかったりする患者さんの場合は、無理に化学療法など積極的なガンに対する治療を行なわず、緩和ケアを優先させることもあります。
モルヒネをはじめとする鎮痛剤の投与や、酸素療法などのさまざまなケアを行ないながら、患者さんが最後まで生活の質(クオリティーオブライフ)を保ち、自分らしく過ごせるようにします。
というのが一般的な病院での治療になります。
気を付けて頂きたいのは過度な抗癌剤や放射線治療は体力を著しく低下させますので、患者さんの命を削ることになりかねません。ご自身の体力と治療の副作用とのバランスを計るのは難しいですが、だからこそ癌治療を進めるに当たり、副作用に関してはよくよく担当医師とご相談して下さい。
また病院ではガンの治療と痛みのケアは別々の治療になりますが、代替医療として注目を集めている鍼灸は同時に複数の治療が出来るのが利点です。例えば免疫力を上げてガンに対するアプローチをしながら、痛みに対しても同時並行で治療をする事が出来ます(その他食欲不振、嘔吐感、倦怠感、便秘、不眠、などなど)。これは鍼灸では当たり前の事ですが、意外と知られていません。また鍼灸は副作用が無いのも嬉しいですね。もちろん病院での治療と同時に鍼灸も出来ます。
免疫力(がんへの攻撃力)を高める鍼灸
免疫力を高めるには胃腸の調子を整える事がとても重要になります。
と言うのも免疫機能の60~70%は胃腸に集中している為です。
胃腸の調子を整えますが、それには自律神経の調子も整えていきます。何せ胃腸は自律神経の塊みたいなものですから。自律神経を整えると睡眠も質の良い睡眠へとなっていきます。シッカリとした睡眠をとる事で体力の回復にも役立ちます。
また免疫力を上げるには主にお灸を使いますが、患者さんの体を癌と闘う為の最善の環境にする為にありとあらゆる症状を取り除く様にします。
例えば、元々の体質からくる不調の「便秘」、「不眠」、「冷え症」、「更年期障害」、「アレルギー」や抗癌剤治療などの副作用の「食欲不振」、「不眠」、「頭痛や各種の痛み」、等々。これらを出来る限り取り除き、体の体力・快復力と免疫力が「癌と闘う為に集中出来る」様にします。
体温も重要です。免疫力は、体温が1℃下がると30%低下し、逆に1℃上がると一時的には最大5倍~6倍アップしますので、いかに体温を上げる(体を冷やさない)ことが重要かが分かります。風邪を引いた時などに体温が上がる、いわゆる熱が出るのは免疫力を上げて一刻も早く風邪を治そうと自律神経が働いている証拠です。
ですので冷え症の改善も同時に行います。それに加えて当院では温熱療法も取り入れています。
癌治療(抗癌剤治療など)のために出来なくなってしまった事をまた1つ1つ取り戻していきましょう。
やさしい道のりではないので日々に一喜一憂することはありますが、一緒に頑張りましょう。
末期の癌治療の場合は週に1~3回される患者さんが多いです。
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